家庭などでは、次の方法で強い薬品を使わずに透明になった葉の標本を作ることをお奨めします。
ハイターなどのアルカリ性の漂白剤(1/2に薄めたもの)に生の葉を数時間浸けて、葉を透明(白く)にします。適当にインクで着色します。ガスが出ますので、換気の良い場所で行うこと、衣服や皮膚、目に漂白剤を付着させないことなどの注意が必要です。

博物館普及行事

葉脈標本できれいなしおりづくり

徳島県立博物館 植物担当学芸員

小 川 誠


普及行事の資料をPDF形式にしました.

PDFファイルをダウンロード

行事の様子はこちら

 

注意:アルカリ水溶液は強力なので体や衣服につかないよう注意してください.

しおり

【完成品】

【手 順】

1.葉を水洗いして汚れをとり,水をきる.

2.葉をアルカリ水溶液で煮て葉肉をやわらかくする
  (10分から1時間)

アルカリ水溶液は,水950ミリリットルに炭酸ナトリウム50グラムを溶かしたもの.家庭では,重ソウ(ふくらし粉=炭酸水素ナトリウム)を鉄製のフライパンで10分ほど熱して(ガスの中火),炭酸ナトリウムを作る.

3.葉を水洗いする(1時間くらい)

4.指や歯ブラシや筆で.葉脈から葉肉を取り除く

5.水洗いして,葉肉をよく除く
  (必要なら,漂白剤で漂白する)

6.インクや食紅で葉脈に色を付けて,かるく水洗いする

7.葉脈を乾燥させる(アイロンや陰干し)

8.パウチではさみ,適当な大きさに切る
  パウチがなければ,本の保護用の接着剤付きビニールカバー
  でもよい.押し花用にアイロンで接着する和紙なども手芸屋
  さんやホームセンターで売っている.

 

にこむ

 

たたく

 

葉脈

赤インクで着色した葉脈の拡大

【注 意】

  • アルカリ水溶液は目や皮膚,衣服に付けない.
  • アルカリ水溶液で煮るときにはステンレスやホーロ,ガラス製品を使う
  • アルカリ水溶液を捨てるときには,塩酸のような酸性の溶液(家庭では酢)をまぜて,中和させる.

ポイント

木の種類をよく選ぶ   種類によって簡単なのとむずかしいのがあるぞ

煮る時間を調整する   煮すぎてもだめ,短くてもだめ

 

【うまくいく樹種】
サザンカ,シャリンバイ,カナメモチ,エゴノキ,アセビ,カイノキ,カルミア,ヒメクチナシ, クチナシ,ナンテン

 

【うまくいかない樹種】
タブノキ,ケヤキ,アラカシ,コナラ,ヤマザクラ,アジサイ,ゴムノキ,アメリカハナミズキ

 

うまくいかない理由

  • 葉の表面に粘液が出て薬品が効かない・・・・タブノキ→葉の粘液をとってやると処理 できる
  • 葉脈が弱いか,葉脈と葉肉の堅さがにているので,葉がどろどろになる・・・アジサイ, コナラ,ヤマザクラ

 

 

【参 考】

岡村,橋本,室井著 図解 植物観察事典 p.736-737 地人書館

インターネット(http://www.city.kyoto.jp/kyoiku/science/sci-news/jikken/n02d.html)

 


小川誠のページ] [博物館のトップページ