年報の発刊にあたって

 

 徳島県立博物館は、21世紀の徳島の誇り高い文化を創造するための中心的な役割を果たすことをめざし、文化の森総合公園文化施設の一つとして、平成2年11月3日に開館しました。開館以来まだ1年半ではありますが、すでに、25万人をこえる入館者を迎え、多くの皆様から御好評をいただいております。また、各種普及行事には、2,000人ちかい参加者がありましたし、全国からもたくさんの視察・見学者を迎えております。このように、ひとまず順調なスタートができましたことは、皆様の御支援、御協力によるものと深く感謝しております。

 この間、私どもは企画展の開催をはじめ、課題調査の実施、研究報告の発行、収蔵資料の充実、各種普及行事の開催、友の会の発足等々に努力を重ねてきました。しかし、どちらかというと、この1年半は、博物館の諸活動をとにかくスタートさせ、定着させるための努力の期間であったように思われます。

 当館は、1:郷土に根ざし世界に広がる博物館、2:開かれた博物館、3:研究を大切にする博物館、4:文化財を守り自然の保全をめざす博物館、を目標にかかげておりますが、これらの基本理念を具現するためにも、これからは、一つ一つの活動の質的なレベルアップを図るとともに、非常な速さで変化していく社会のニーズや人々の知的欲求を的確にとらえて、博物館自身も自己変革をとげていく必要があることは申すまでもありません。

 この度、平成2・3年度の博物館活動の記録を徳島県立博物館年報第1号として発刊することとなりました。今後も、当館の足跡を詳しく記録にとどめ、発展の糧とするための出版物として、継続的に発行して行きたいと考えております。

 今後とも皆様の一層の御支援と御協力をお願い申し上げます。

  平成4年6月10日

徳島県立博物館長