平成16年度第2回徳島県立博物館協議会議事録

日 時

平成17年3月17日(木) 13:30〜15:00

場 所

徳島県立博物館 3 階  講座室

次 第

1 開会

2 館長挨拶

3 議事

(1)平成16年度事業の実施状況について

(2)「徳島県立博物館の中期活動目標の現状」について

(3)その他

4 閉会

出席者

委員6名(二宮委員,澤田委員,竹原委員,佐野委員欠席)

記 録

●平成16年度事業の実施状況について(→資料)

事務局 まず,平成16年度の常設展の状況について報告する。常設展の観覧者数は,平成17年2月末現在で42,276人である。ちなみに平成17年1月末には,前年度(平成15年度)の年間観覧者数を超えた。月ごとの状況をみると,5〜9月・12月〜1月は前年度を上回る観覧者があった。5月と8月の企画展の好影響や,マスコミの独自取材への積極的な働きかけの成果などが考えられる。
 企画展では,春の「サメの世界」が16,704人で,過去45回の企画展の中で,観覧者数が第1位となった。
 夏の企画展「エビとカニ」は11,965人で,博物館が全国高校文化祭の会場となった影響で,始まりがお盆になってしまったが,歴代7位の観覧者数となった。ちなみに16年度を通した企画展の観覧者総数は,歴代第2位であった。

委 員 常設展・企画展とも観覧者数の伸びとして,取り組みの成果が表れている。伸びの要因の分析だが,具体的に何が考えられるか。題材が良かったのか?

事務局 企画展の題材がよかったのが一番。サメやエビ等の身近に興味があるものをテ−マにしたことが受けたのだと思う。
 実際に標本を触ることができるコ−ナ−や,飼育している生きもの展示が興味を引いたのだと思う。また展示物のスケッチを描いて,会場に掲示する取り組みも好評であった。
 常設展では,展示をもっと知りたいという声に答えて,受付案内員によるガイドツアーに取り組んだ。42回で280人が参加した。
 広報としては,駐車場からの歩道沿いにポスタ−掲示板を新設した効果や,公園入口の懸垂幕の新設に取り組んだ効果が表れた。
 しかし来年も,この上に観覧者数を上積みするのは厳しいと考えている。

委 員 企画展「サメの世界」と「エビとカニ」は,小さい子供も入りやすく会場は賑わっていた。「石とくらし」は,観覧者は少なかったが,アカデミックになりがちな石の世界が,身近なくらしの中で活用されているという内容も興味を持てた。価値がある企画展であり,もっと学芸員からのメッセージを発信して欲しい。

委 員 デ−タを見ると交通の便の問題などもあり,個人の障害者の利用数がすごく少ない。障害者は一人で動きにくいので,障害者団体が行きたくなるような展示をお願いしたい。

 

●「徳島県立博物館の中期活動目標の現状」について

事務局 文化庁主催の美術館等運営研究協議会が,平成16年12月2日〜3日にかけて東京国立近代美術館で開催され,館長が事例発表者の1人として「徳島県立博物館の自己評価方式」の発表を行った。その際に、徳島文理大の卒業研究「徳島県立博物館の外部評価と活性化についての研究」についても紹介した。

委 員 徳島県の取り組みが注目されているのだと思うが,全国の他の館の反響はどうだったか。

事務局 色々な館から声をかけられたが,仙台市博物館から,中期活動目標までまとめたものは,全国的にそれほど多くの事例がないので,参考になったと言われた。

事務局 平成17年度笹川科学研究助成額の内定を得た。研究課題は「アンモナイト類の気室・連室細管系破損に対する生体反応様式の解明」である。アンモナイト類と同じ気室連室細管系を持つ現生オウムガイを用いた実験・観察により,アンモナイト類の古生態を明らかにしたいと考えている。
 文化庁の平成17年度重要文化財公開促進事業による補助金申請書を文化庁長官あて提出した。企画展「縄文の美−亀ヶ岡文化の世界−」で,東京国立博物館の遮光器土偶など重要文化財8件74点を展示紹介するのに伴う開催経費の一部負担の補助金申請である。
 文化庁の芸術拠点形成事業に応募するために,鳴門教育大学や徳島文理大学,県立美術館及び文書館の協力を得て,元気な博物館づくりプロジェクト実行委員会を設立した。これは博物館が果たしてきた役割を把握するとともに,21世紀にふさわしい地域的文化・学習拠点として博物館が機能を発揮できる仕組みづくりを進めるための研究である。文化庁の採択に向けて取り組んでいきたい。
 生物学分野の様々な問題に対処するために,博物館活動に欠かせない人材の育成講座として「準自然分類学者養成講座」の試行的開設に取り組むことにした。具体的には,動植物同定実務ノウハウ講座として北海道大学21世紀COEプログラムチ−ムと連携して,徳島でサテライト講座の形で「準自然分類学者養成講座」を開設する。早急に講座数,事務局体制などのスケジュ−ル調整を進めていきたい。
 なお徳島県技術士会からは,国家資格取得後の継続教育として,技術士資質の向上を図るために,受講について要望がある。

委 員 先ほど報告のあった,美術館等運営研究協議会で紹介された「徳島県立博物館の外部評価と活性化についての研究」が,本年度の徳島文理大学長賞を受賞した。

委 員 博物館が地域の中心となって,その周辺に関係学会やボランティアがあって,活動が活性化していくのが望ましい。そのためには市民が博物館に何を求めているのか,博物館として市民に何を求めていくのか,お互いの意思の疎通が大切だ。博物館活動の裾野を広げるために,意思の疎通を図った上で,新規事業に取り組んでいるのがよくわかったし,その方向を進めて欲しい。

委 員 中期活動目標に則って外部資金の導入に努力しているのもよくわかった。今後はますますこの方向が強まってくると思われるので,努力し続けて欲しい。地元企業からの資金提供はないのか。その意味も含めてマスコミ向けに情報を発信して欲しい。

事務局 資金提供を受けるには博物館としての受け皿づくりが必要である。財政当局や県民に一歩一歩の努力を見せていきたいと考えている。
 マスコミには独自取材に応じて記事を書いてもらうように努めている。

委 員 公の施設の評価の中で今の体制のままで存続していくには,活動の活性化が必要ではないかと思うが全国的な指定管理者制度の導入の動きはどうか。

事務局 指定管理者制度の導入であるが,全国的にはそれほど多くはない。過半数は導入を見合わせている。中四国の事例としては,高知県が文化財団管理の委託施設に指定管理者制度を導入する方針を固めていたり,島根県立美術館にサントリーの子会社が指定管理者として参入したなど,変化はある。
 全国的には様々であるが,採算性のある館には指定管理者への応募があるが,指定管理者の応募がなく,存在の必要性が認められない館は施設の廃止に追い込まれる危険性もあると考えている。

委 員 ケガをしたフクロウを持ってきたことがあるが,一般の人では博物館での相談は敷居が高い。誰もが相談し易いと思えるような取り組みをお願いしたい。

事務局 生きている動物は博物館では取り扱えないし,動物園では外部からの動物は,園内の動物への感染の恐れがあり嫌がられる。フクロウは手当をしてもらったが死んでしまった。今後,剥製にする予定である。

委 員 博物館と美術館は同じ建物の中にあり,美術館の受付で博物館を紹介するなど一言サービスで,お互いを紹介しあう連携策を進めてはどうか。
 文化の森総合公園の中の施設として,図書館との連携も図れるのではないか。図書館の書架の横に,博物館の企画展で見たものは「図書館のこのコーナーで」というような紹介システムができるようになればと思う。
 一石二鳥に止まるのではなく,一石四鳥,五鳥を考えて欲しい。

委 員 学校へのチラシ配布の効果はどうか。高校生はチラシを家へ持って帰っていないのではないかと思う。その意味から高校生向けにはポスターの方が費用対効果があるのではないか。他の高校でも聞いてもらえればと思う。

事務局 チラシは,子供を通して家庭へのチラシ情報が伝わる効果を考えている。アンケート結果でも,チラシを見ての来場効果が一番大きい。たしかに高校生への対応は難しいと考えている。

 

●その他

委 員 南環状線の工事進行状況はどうか。

事務局 1階に模型を展示している。まもなくトンネルの導抗を抜く予定である。完成はずっと先であると聞いている。


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